これは1999年3月1日にアルバム『UNITY!』発売後、約2ヶ月後に初回プレス分の完売を記念して、プロジェクトのメンバーに配布された“大入り袋”でした。
音楽プロデューサー(うしマ〜ク!=Peter宮崎 道)はCD発売直後、2年間に及ぶ録音行脚の旅を終え、レコーダーに残された録音記録を整理する中で、数多いアウトテイクがあったことに驚きました。聞き返してみると思いの外、心が踊ったそうで、これらを消去するのは忍びない、手軽に聞けるようにアルバムとしてまとめておこうと考え、即行動に移しました。それが『Road To UNITY!』であり、アーカイヴ・シリーズの出発点でもあります。
収録されたのはアウトテイクだけではなく、音楽プロデューサー率いるバンド“Elpis”のコンサート時のライヴ録音も数多く含みます。Elpisは『UNITY!』が録音中だった1997〜1999年の間、精力的なコンサート活動の中で必ず『UNITY!』の賛美を取り上げ、演奏によって広報活動を行いました。Elpisには『UNITY!』のマスタリング・エンジニアであるDD戸川 光が在籍し、常にステージの模様をPA卓から録音していましたから、ライヴとはいえどもスタジオ録音並のクォリティーを誇ります。
結果、収録賛美のうち12曲の各種バージョンが選び抜かれ、未発表テイクも含めて90分のカセットテープ1本に収まるよう構成され、『Road To UNITY!』が完成しました。
CDとは歌い手が全く異なる「たたえよ主を - FLORD MIX」、ドラマ風の仕立ての「オーヴァーチュア:Access To The Lord」、大胆にリミックスされた「賛美の声がする - テクノ・リミックス」、ライヴも含む4テイクの「空の鳥よ野の花よ」、全く異なる3テイクの「主イエスのささやきを」等、本編『UNITY!』を聞いてお気に召していただいた方ならば、興味深い音源ばかりが詰まっています。
全曲継ぎ目無し(曲間ナシ)の構成でまとめられたこの90分のテープは、本編『UNITY!』よりも面白いと評判で、俗に『裏UNITY!』と呼ばれています(勿論、それは飽くまで本編と比較があっての話で、本編なくして決して楽しめるものではないことは強調しておくべきです)。『UNITY!』の副読本として最高のものであり、尚且つ制作中に広く配布された「MCDデモテープ」全3巻と合わせて(現在はアーカイヴ#2『Blue Prints』1枚で事足りる)、この前人未到の“素人プロジェクト”の足跡を辿る、貴重な資料となっています。
尚、楽譜集『UNITY! SCORES』の限定付録CD『Unify!〜Cyberspace Christians' KARAOKE』にボーナス収録された2曲のライヴ録音、「空の鳥よ野の花よ」(Disc2-4)、「十字架の愛」(Disc1-5)が、いずれもこの『Road To UNITY!』からピックアップされ、公に陽の目を見ています。
現在はCD1枚に収まるよう編集したAudio CD-R盤があります。これから新たにプロジェクトに加わる方々には、必ずこれを聞いて頂き、笑い転げつつ感動して頂きたく思います。UNITY! Projectの、秘かな自信作です。